RTX 5060 Ti概要と市場投入時期 NVIDIAは、メインストリームゲーマー向けの新型GPU「GeForce RTX 5060 Ti」を3月下旬より順次発売することを明らかにしました。まず16GBモデルが3月後半に登場し、続いて8GBモデルが4月上旬に発売される予定です。価格帯は400〜500ドル(約6〜7.5万円)と予想されています。
主要スペックと技術的特徴
RTX 5060 TiはPG152ボードを採用し、GB206 GPUコアを搭載する見込みです。特筆すべきは、新世代のGDDR7メモリを採用することで、最大28Gbpsという高速なメモリ周波数を実現。128bitメモリバス幅ながら、448GB/sという優れたメモリ帯域幅を達成しています。
これは前世代のRTX 4060 Tiと比較して55%、RTX 4060と比較して65%もの帯域幅向上を意味します。また、Blackwellアーキテクチャの進化したメモリ圧縮技術により、128bitという比較的狭いメモリバス幅の制限を効果的に補完します。
電力効率と供給仕様
消費電力に関しては、両モデルともTBPが180Wと設定されています。これは8GB版RTX 4060 Tiより20W、16GB版より15W高い値となっています。電源コネクタは8ピンと12V-2×6の両バリエーションが用意される予定です。
市場競争と展望
AMD製のRDNA 4アーキテクチャを採用したRadeon RX 9000シリーズ、特にRX 9060シリーズとの競合が予想されます。当初の予定より発売時期が遅れているものの、供給体制の整備により、安定した市場投入が期待されています。
まとめ
RTX 5060 Tiは、最新のGDDR7メモリと進化したBlackwellアーキテクチャの採用により、前世代から大幅な性能向上を実現しつつ、メインストリームゲーマーにとって手の届きやすい価格帯を維持する製品として注目されています。16GB/8GBの2モデル展開により、ユーザーの予算や用途に応じた選択が可能となっています。
発売時期の遅延はありましたが、供給面での懸念を解消した上での市場投入となるため、安定した入手性が期待できます。今後のベンチマーク結果や実際のゲーミング性能の検証が待たれるところです。
