ホーム健康医療イーライリリーのアルツハイマー病治療薬、FDA認可!新たな希望とその背景

イーライリリーのアルツハイマー病治療薬、FDA認可!新たな希望とその背景

ドナネマブAZBT:3年越しの手続きで待望の承認

米国で600万人以上が患うアルツハイマー病。この深刻な病気に対する治療薬として、米製薬大手イーライリリーの「ドナネマブAZBT(キスンラ)」が米食品医薬品局(FDA)から認可を受けました。この認可は、アルツハイマー病治療薬としてはエーザイの「レケンビ」に次ぐ二つ目の承認薬です。

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臨床試験での効果と治療のコスト

「ドナネマブAZBT」は、3年余り前に臨床試験でその効果が示されましたが、規制手続きの遅延を経て、ようやく認可が下りたことになります。リリーによると、ドナネマブの治療開始から1年間のコストは約3万2000ドル(約520万円)です。これは平均的な体格の人がレケンビの治療を1年間受けるコスト(約2万6500ドル)を上回りますが、ドナネマブによって除去される脳の有害物質アミロイドが最小レベルに縮小すれば、医師は治療を中止できる点が特徴です。

競合するエーザイの「レケンビ」との比較

エーザイの「レケンビ」とリリーの「ドナネマブ」は、どちらもアルツハイマー病患者の脳からアミロイドを除去する点滴製剤です。しかし、治療の頻度に違いがあり、レケンビは2週間に1回の投与に対し、ドナネマブは4週間に1回の投与で済むため、患者にとっての利便性はドナネマブが優れています。

副作用と治験データ

治験データによれば、ドナネマブの主要治験では、脳の腫れや出血が投与された患者の36%に見られ、そのうち症状が出たのは6%でした。こうした副作用を監視するためには定期的な検査が必要ですが、ドナネマブの治療はアミロイドを除去する他の主要治療薬と比べて、総額が少ないケースもあります。

投資家にとっての勝利と市場への影響

リリーの株価は、発表後に0.8%安となりましたが、年初から前日までに50%余り上昇しており、肥満症と糖尿病の事業が急成長しています。一方、エーザイの提携先であるバイオジェンは1.3%安となりました。

まとめ

イーライリリーのアルツハイマー病治療薬「ドナネマブAZBT」のFDA認可は、多くの患者とその家族にとって新たな希望をもたらすものです。治療の頻度やコスト、副作用などの観点から、エーザイの「レケンビ」との競争が今後も注目されます。今後の治療選択肢の拡大が、アルツハイマー病患者の生活の質向上に寄与することを期待します。

SourceBloomberg

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