Valveは現在、同社の有名な互換性レイヤーProtonの「ARM64互換」バージョンを開発中であると報じられています。これは、ARM搭載のSoCがSteam Deckに搭載される可能性を示唆しているのかもしれません。
この情報は、SteamDBの新しいテストアプリケーションの詳細から明らかになったもので、「proton-arm64ec」というProtonのバージョンが言及されています。これは、ValveがプラットフォームでのARM64互換性のデビューに向けて準備を進めていることを示しているのかもしれません。さらに、開発者たちは「Rogue Legacy」「Shadow of Mordor」「The Forest」など、新しいタイトルのテストを開始しています。このことから、Protonの公式なARM64バージョンが登場するのも遠くないことが分かります。
ARMアーキテクチャのWindows PCへの採用拡大
ここ数ヶ月、ARMアーキテクチャは、主にQualcommのSnapdragon X Elite SoCによって後押しされ、Windows PC市場で大きな採用を見せています。AI PCブームの中で、これらのチップは業界最高のAI TOPSを提供しており、メーカーがこれらのチップを採用する主な理由の1つとなっています。
ARMのポータブル市場への進出の可能性
同様に、ARMはValveのSteam Deckをプラットフォームとして選択し、ポータブル市場への影響力を拡大しようとしているのかもしれません。ただし、x86よりもARMを選択することはValveにとって大きな決断になるため、現時点では確実ではありません。
もう1つの見方としては、ValveがLinuxでのARMサポートを支援し、将来的にProtonとARMを中心としたポータブルデバイスとの相互互換性を可能にするための日常的な開発を行っているということですが、それは互換性レイヤーの排他性を損なうことを意味します。いずれにせよ、ポータブル市場の「パイオニア」が競争力を維持するためには大きな影響を与える必要があることを考えると、ValveがSteam Deckの次の反復でどのように進むのか興味深いところです。
まとめ
Valveが互換性レイヤーProtonでARM64サポートを準備中であることが明らかになりました。これは、将来的にARM搭載のSteam Deckが登場する可能性を示唆しています。ARMアーキテクチャはWindows PC市場で大きな採用を見せており、ValveがARMを選択することでポータブル市場への影響力を拡大するのか、それともLinuxでのARMサポートを支援し、他のポータブルデバイスとの互換性を確保するのか、今後の動向に注目が集まります。