AMDが、画像生成AI用ソフトウェア「Amuse 2.0」をベータ版としてリリースしました。このソフトウェアはまだ実験段階にあり、期待通りの動作をしない可能性がありますが、AMDのブログ投稿によれば、ユーザーにとって十分に楽しめるものになっているそうです。ただし、現時点では対応デバイスはRyzenプロセッサーとRadeonグラフィックスカードに限定されています。
Amuse 2.0の特徴 – 使いやすさを重視
TensorStackと共同開発されたAmuse 2.0は、使いやすさを重視しており、外部依存ファイルのダウンロードやコマンドラインの使用が不要で、ワンクリックで実行可能な単一の実行ファイルのみで動作します。Intelの「AI Playground」と比較すると、大規模言語モデルを利用したチャットボットの実行はサポートしていませんが、現時点では画像生成AIに特化したツールとなっています。
対応デバイス – やや限定的
AMDによると、AmuseはStable Diffusionモデル(オープンウェイトモデル)を使用しています。対応デバイスは以下の通りです。
- AMD Ryzen AI 300(最新のStrix Point搭載ノートパソコン)
- AMD Ryzen 8040(Hawk Point)
- Radeon RX 7000シリーズ
対応リストはやや限定的で、Radeon RX 6000以下のシリーズや、Hawk Pointとほぼ同じスペックを持つRyzen 7040(Phoenix)が含まれていない理由は明確ではありませんが、将来的には対応が拡大される可能性があります。
推奨スペック
- Ryzen AI 300:24GBのRAM以上
- Ryzen 8040:32GBのRAM
- Radeon RX 7000 GPU(メモリ要件の記載なし)
Amuse 2.0の主な機能
- コマンドライン不要
- シンプルで使いやすいインターフェース
- AMD XDNA™ スーパーレゾリューション機能
- 単一の実行ファイル
- 依存ファイル不要
- 自動設定とモデル選択
- ペイントからイメージ生成
- 描画からイメージ生成
- カスタムAIフィルターの作成
- マルチステージ、ONNXベースのパイプライン(Stable Diffusion、Control Nets、Feature Extractors)
特に注目すべきは、XDNA Super Resolutionと呼ばれる特別なモードで、画像を2倍にアップスケールできる点です。
Amuse 2.0は現在ベータ版ですが、AMDのAI技術の発展を示す興味深いツールと言えるでしょう。対応デバイスをお持ちの方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。今後のアップデートにも期待が高まります。