ポータブルゲーミングPCが熱い!自宅でも外出先でも、どこでもハイスペックなゲームプレイを楽しめるポータブルゲーミングPCが人気を集めています。今回は、2024年に特におすすめの最新ポータブルゲーミングPC6モデルをご紹介。それぞれの特徴や性能、価格などを詳しく解説していきます。ぜひ最後までチェックしてみてください!
ポータブルゲーミングPCとは?
ポータブルゲーミングPCは、その名の通り持ち運びに便利なサイズながら、ハイスペックなゲーミングPCとしての性能を兼ね備えた製品です。通常のゲーミングPCと同等の高いグラフィック性能やCPU性能を実現しつつ、コンパクトで持ち運びやすいのが特徴。外出先でもデスクトップPCクラスのゲームプレイを楽しむことができます。
また、ポータブルゲーミングPCは専用のゲームコントローラーを内蔵しているのも大きな特徴の一つ。ゲームパッドやボタン、アナログスティックなどが本体に備わっているため、別途コントローラーを用意する必要がありません。まさにオールインワンのゲーミングマシンと言えるでしょう。
おすすめポータブルゲーミングPC6選
それでは早速、編集部が厳選した最新ポータブルゲーミングPCを6モデルをご紹介していきます。性能や特徴、価格帯など、それぞれの製品の魅力に迫ります!
ASUS ROG Ally X:最も売れている高性能ポータブルゲーミングPC
ROG Ally Xは、ASUSのゲーミングブランドであるROG(Republic of Gamers)から登場した高性能ポータブルゲーミングPCです。従来モデルであるROG Allyに対してユーザーから寄せられた「もっさりした動作」という不満を解消するため、様々な改良が施されています。メモリは24GBのLPDDR5X-7500を搭載し、ROG Allyの16GB LPDDR5-6400から速度と容量の両面で大幅に向上しました。
ただし、24GBのメモリのうち8GBは内蔵グラフィックスのVRAMとして割り当てられており、その結果、利用可能なVRAM容量は従来の2倍になっています。また、ストレージ容量も512GBから1TBへと倍増し、M.2 2280の規格に変更されています。さらに、バッテリー容量は従来の2倍となる80Whに増加し、連続ゲームプレイ時間は約1時間30分から2時間45分へと大幅に延長されています。
特徴
- 7インチ 120Hz FHDディスプレイ
- AMD Ryzen Z1 Extremeプロセッサー
- 24GB LPDDR5Xメモリ
- 1TB NVMe SSD
- Windows 11 Home搭載
性能
- 最大5.1GHzで動作するAMD Ryzen Z1 Extremeプロセッサー
- AMD Radeonグラフィックス(最大8.6TFlops FP32)
- 24GBの大容量メモリで複数タスクも快適に処理
価格と購入方法
- 製品名: ROG Ally X
- 発売日: 2024年
- 価格: 139,800円
- 購入方法: ASUS公式オンラインストア、各種家電量販店
- 公式サイト: ASUS ROG公式サイト
Lenovo Legion Go:8.8インチ大画面ポータブルゲーミングPC
Legion Goは、Lenovoが手がけるポータブルゲーミングPCで、8.8インチの大型ディスプレイが特徴です。この大画面は視認性や没入感を高める一方で、ポータブル機としては854gと非常に重くなり、バッテリーの持続時間が短くなるというデメリットがあります。その結果、長時間のプレイでは身体的負担が大きくなり、連続ゲームプレイ時間は約1時間30分程度となるため、ポータブルゲーミングPCとしての使用にはやや制約が生じます。
総合的に見ると、Lenovo Legion Goは大画面による優れたゲーム体験と高性能を兼ね備えた魅力的なポータブルゲーミングPCと言えます。ただし、重量とバッテリー持続時間の制約から、長時間の外出先でのゲームプレイには向かない面もあります。自宅や宿泊先など、電源が確保しやすい環境での使用に適しているでしょう。ポータブルゲーミングPCとしての利便性を追求するなら、より軽量でバッテリー持続時間の長い機種を選ぶことをおすすめします。
特徴
- 8.8インチ WQXGA (2560×1600) IPS液晶
- AMD Ryzen Z1 Extremeプロセッサー
- 16GB LPDDR5Xメモリ
- 512GB NVMe SSD
- Windows 11 Home搭載
性能
- 最大5.1GHzで動作するAMD Ryzen Z1 Extremeプロセッサー
- 144Hzリフレッシュレート対応の高解像度ディスプレイ
- Wi-Fi 6E対応で高速なオンラインゲームプレイが可能
価格と購入方法
- 製品名: Legion Go
- 発売日: 2024年
- 価格: 134,860円
- 購入方法: Lenovo公式オンラインストア、各種家電量販店
- 公式サイト: Lenovo Legion公式サイト
Valve Steam Deck OLED:人気機種がさらに進化
Steam Deck OLEDは、Valveが2023年11月に発売した最新のポータブルゲーミングデバイスです。7.4インチのHDR OLEDディスプレイを採用し、高コントラストと滑らかな映像表示を実現しています。AMD製カスタムAPUとLPDDR5メモリ、NVMe SSDにより高性能を達成し、バッテリー容量の増強により連続ゲームプレイ時間が約2時間となりました。また、Wi-Fi 6Eに対応し、高速で安定したネットワーク接続を提供します。SteamOS 3.0とKDE Plasmaデスクトップを搭載し、汎用性に優れたデバイスとなっています。
ただし、初代モデルと比べて価格が高くなっており、有機ELディスプレイの焼き付きやバッテリー寿命の短さが懸念されます。それでも、モバイル環境でPC ゲームを楽しみたいユーザーにとって魅力的なデバイスといえるでしょう。
特徴
- 7.4インチ HDR OLED 90Hzディスプレイ
- カスタムAMD APU(Zen 2 CPU + RDNA 2 GPU)
- 16GB LPDDR5メモリ
- 512GB または 1TB NVMe SSD
- SteamOS 3.0搭載
性能
- 最大3.5GHzで動作するZen 2ベースのCPU
- 最大1.6GHzで動作するRDNA 2ベースのGPU
- 90Hzリフレッシュレート、1,000ニトのピーク輝度を誇るOLEDディスプレイ
価格と購入方法
- 製品名: Steam Deck OLED
- 発売日: 2023年11月16日
- 価格:
- 512GBモデル: 84,800円
- 1TBモデル: 99,800円
- 購入方法: Steam公式サイト
- 公式サイト: Steam Deck公式サイト
MSI Claw A1M:IntelプロセッサーとArcグラフィックス搭載の新顔
MSI Claw A1Mは、他社がAMD製APUを採用する中、IntelのCore UltraプロセッサーとIntel Arc GPUを搭載した個性的なポータブルゲーミングPCです。高性能な処理能力とグラフィックス性能を実現し、7インチの1080p/120Hzディスプレイ、最大16GBのLPDDR5メモリ、1TBのNVMe SSD、53Whのバッテリーを搭載しています。Windows 11を採用し、ホールセンサー採用のジョイスティックやホールエフェクト式トリガーなどの精密なコントローラーを備え、約675gのコンパクトな設計となっています。
ただし、Intel Arcグラフィックスの最適化不足、バッテリー持続時間の短さ、Windows 11の操作性、価格設定、発熱や冷却性能など、いくつかの懸念点があります。購入を検討する際は、これらの点を考慮し、実際の使用レビューや比較情報を確認することをお勧めします。
特徴
- 7インチ 120Hz FHDディスプレイ
- Intel Core Ultra 7 155H / Ultra 5 135Hプロセッサー
- Intel Arcグラフィックス
- 16GB LPDDR5メモリ
- 512GB または 1TB NVMe SSD
- Windows 11 Home搭載
性能
- 最新のIntel Core Ultraプロセッサーによる高い処理性能
- Intel Arcグラフィックスによる優れたグラフィック性能
- Wi-Fi 7対応(日本国内ではWi-Fi 6E/6/5/4のみ対応)
価格と購入方法
- 製品名: MSI Claw A1M
- 発売日: 2024年
- 価格: 99,800円 1TB
- 購入方法: MSI公式オンラインストア、各種家電量販店
- 公式サイト: MSI公式サイト
AYANEO AIR 1S:最新AMDプロセッサー搭載で高パフォーマンスの5.5インチ軽量モデル
AYANEO AIR 1Sの最大の特徴は、5.5インチ有機ELディスプレイを搭載し重量は約405gと軽量設計ながら、AMDの「Ryzen 7 8840U」プロセッサーが搭載されており、優れたパフォーマンスを発揮することです。また、独自の総合設定ソフトウェア「AYASpace 2」を使用することで、TDP(熱設計消費電力)や内蔵の空冷ファンの動作モードを自在に調整することができ、ユーザーの好みに合わせて最適なゲーム体験をカスタマイズすることが可能です。
バッテリー容量は38Whで、USB Type-C経由の65W急速充電に対応しています。コンパクトな画面と組み合わせたことで、連続したゲームプレイ時間は2時間以上を余裕で確保できるでしょう。
特徴
- 軽量コンパクトな本体設計
- 高性能Ryzen 7 8840U CPU搭載
- 5.5インチ有機ELディスプレイ
- カスタマイズ可能な性能設定
性能
- 高速なゲーム起動と読み込み
- 滑らかな画面描画
- 長時間のゲームプレイを可能にする効率的な冷却システム
価格と購入方法
- 製品名: AYANEO AIR 1S
- 発売日: 2023年8月31日
- 価格:
- 16GB/512GBモデル:138,000円
- 32GB/2TBモデル:168,000円
- 購入方法: 国内の主要家電量販店、オンラインショップ、AYANEO公式ストア
- 公式サイト: AYANEO公式サイト
ZOTAC ZONE Handheld Gaming Console:高性能AMDプロセッサー搭載の新興勢力(未発売)
ZOTAC Zone ZGC-G1A1Wは、AMD Ryzen 7 8840Uプロセッサーを搭載した新しいポータブルゲーミングPCです。高性能なCPUを採用しているため、優れたゲームパフォーマンスが期待できます。
しかし、バッテリー容量が48.5Whと、同クラスの他の製品と比較して少なめであることが懸念点として挙げられます。これにより、長時間のゲームプレイや外出先での使用には制限がかかる可能性があります。バッテリー持続時間の短さが、デバイスの利便性に影響を与える可能性があるでしょう。
2024年9月1日現在、日本ではまだ発売されていませんが、欧州市場では予約販売が始まっていますので、近々日本にも登場することでしょう。
特徴
- 7インチ 120Hz AMOLED FHD HDRディスプレイ
- AMD RYZEN 7 8840Uプロセッサー
- AMD RADEON 780Mグラフィックス
- エリートホールセンスジョイスティック&トリガー
- 2段階調整可能なトリガー
- デュアルクイックアジャストラジアルダイヤル
- デュアルタッチパッド
性能
- 高性能AMDプロセッサーによる優れた処理能力
- AMDのRadeon 780Mグラフィックスで快適なゲームプレイを実現
- 120Hzリフレッシュレートのディスプレイで滑らかな映像表示
価格と購入方法
- 製品名: Zotac Zone
- 発売日: 2024年(予定)
- 価格: 未定(欧州では約140,000円)
- 購入方法: Zotac公式サイトおよび各種家電量販店
- 公式サイト: Zotac公式サイト
ポータブルゲーミングPC性能比較表
ポータブルゲーミングPC | Claw A1M(Claw 7) | Lenovo Legion Go | ASUS ROG Ally X | Zotac Zone ZGC-G1A1W | Steam Deck OLED | AYANEO AIR 1S |
---|---|---|---|---|---|---|
アーキテクチャ | Intel Redwood Cove, Crestmont & Xe-LPG | AMD Zen4 & RDNA3 | AMD Zen4 & RDNA3 | AMD Zen4 & RDNA3 | AMD Zen2 & RDNA 2 | AMD Zen4 & RDNA3 |
APU | Core Ultra 7 155H または Core Ultra 5 135H | Ryzen Z1 Extreme または Ryzen Z1 | Ryzen Z1 Extreme | AMD Ryzen 7 8840U | カスタム AMD APU | AMD Ryzen 7 8840U |
SoC CPU | 14C/18T 最大 4.6 GHz | 8C/16T 最大 5.1 GHz | 8C/16T 最大 5.1 GHz | 8C/16T 最大 5.1GHz | 4C/8T 最大 3.5 GHz | 8C/16T 最大 5.1GHz |
SoC GPU | Arc Graphics 8 Xe-C @ 2.25 GHz [155H], 7 Xe-C @ 2.20 GHz [135H] | AMD Radeon 780M 12CU @ 2.7 GHz [Z1E], 4CU @ 2.5 GHz [Z1] | AMD Radeon 780M 12CU @ 2.7 GHz | AMD Radeon 780M 12CU @ 2.7GHz | RDNA2 iGPU 2CU @ 1.6GHz | AMD Radeon 780M 12CU @ 2.7GHz |
SoC TDP | 28W | 9-30W | 9-30W | 15‐28W | 4‐15W | 5-25W |
ポート | 1x Thunderbolt 4 | USB4 | USB4 | 2x USB4 | USB3 | 2x USB4 |
メモリ容量 | 16GB LPDDR5-6400 | 16GB LPDDR5X-7500 | 24GB LPDDR5X-7500 | 16GB LPDDR5X 7500MHz | 16GB LPDDR5 | 16GB LPDDR5X[512] 32GB LPDDR5X[2T] |
ストレージ容量 | 512GB | 512GB/1TB | 1TB | 512GB | 512GB/1TB | 512GB/2TB |
ストレージタイプ | M.2 NVMe 2230 SSD PCIe 4.0×4 | M.2 NVMe 2242 SSD PCIe 4.0×4 | M.2 NVMe 2280 SSD PCIe 4.0×4 | M.2 NVMe PCIe 4.0 x4 SSD (2280) | M.2 NVMe SSD PCIe 4.0×4 | M.2 NVMe PCIe 4.0 x4 SSD (2280) |
ディスプレイ | 7インチ 1920×1080, 120Hz, 500nit, VRR | 8.8インチ 2560×1600 IPS, 144Hz, 500nit | 7インチ 1920×1080, 120Hz (VRR), 500nit, 7ms | 7インチ 120Hz AMOLED FHD HDR | 7.4インチ HDR OLED 90Hz, 1,000nit | 5.5インチ 1920x 1080, AMOLED |
接続性 | Wi-Fi 7 + BT 5.4 | Wi-Fi 6E, BT 5.2 | Wi-Fi 6E, BT 5.2 | Wi-Fi 6E, BT 5.2 | Wi-Fi 6E, BT 5.2 | Wi-Fi 6E, BT 5.2 |
バッテリー | 53 Wh, 6セル | 49.2 Wh, 900 mAh | 80 Wh | 48.5Wh | 50Wh | 38Wh |
重量 | 675g | 854g | 678g | 692g | 640g | 450g |
寸法 (L×W×H) | 29.4 × 11.7 × 2.1 cm | 29.9 × 13.1 × 4.1 cm | 28.0 × 11.4 × 3.7 cm | 28.5 x 11.5 x 35 cm | 29.8 x 11.7 x 49 cm | 22.4 x 8.95 x 21.6 cm |
デフォルト OS | Windows 11 | Windows 11 | Windows 11 | Windows 11 | SteamOS 3.0 | Windows 11 |
市販開始価格 | ¥110,000 [155H+1TB], ¥99,800 [135H+512GB] | ¥134,860 (Z1E+16G+512GB) | ¥139,800 | 未定 | 512GB: ¥84,800, 1TB: ¥99,800 | 512GB: ¥138,000, 2TB: ¥168,000 |
リリース日 | 2024年3月 | 2023年10月 | 2024年7月 | 2024年(予定) | 2023年11月16日 | 2024年9月末 |
まとめ
2024年のポータブルゲーミングPC市場は、さまざまなメーカーから個性豊かな製品が登場し、非常に活気づいています。ROG Ally X、Legion Go、Steam Deck OLED、MSI Claw A1M、AYANEO AIR 1S、Zotac Zone、と、それぞれに特徴があり、ユーザーの好みや用途に合わせて選択できるようになりました。
高性能なAMDプロセッサーを搭載したモデルが主流となる中、IntelもCore UltraプロセッサーとArcグラフィックスで巻き返しを図っています。ディスプレイ技術も進化し、OLEDやハイリフレッシュレートの採用が広がっています。
価格帯や性能、デザイン、OSなど、さまざまな観点から自分に最適な1台を選んでみてください。ポータブルゲーミングPCの世界は、まだまだ発展の途上にあり、今後もさらなる進化が期待できる分野です。ゲームを楽しむ新しいスタイルを、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。