AMDの新世代APU「Ryzen AI Max+ 395 “Strix Halo”」が、ベンチマークテストで驚異的な性能を見せています。ASUSのノートPC「ROG Flow Z13」(モデル名:GZ302EA)に搭載されたこのAPUが、Geekbenchに登場し、その詳細なスペックと性能が明らかになりました。
Geekbenchで明らかになったRyzen AI Max+ 395の性能
Ryzen AI Max+ 395は、16コア32スレッドという高性能を誇り、基本クロックは3.0GHz、ブーストクロックは5.1GHzに達します。このAPUは、Radeon 8060S統合グラフィックスを搭載しており、最新のRDNA 3.5アーキテクチャに基づいています。
Geekbench 6のベンチマーク結果では、シングルコアスコアが2928ポイント、マルチコアスコアが19484ポイントを記録しました。この結果は、同クラスのプロセッサーと比較しても極めて高い性能を示しています。
他のプロセッサーとの比較でわかる圧倒的性能
以下は、Ryzen AI Max+ 395と他の主要なプロセッサーとのGeekbenchスコア比較です:
- Ryzen AI Max+ 395
- シングルコア:2928ポイント
- マルチコア:19484ポイント
- Ryzen 9 7900X (120W)
- シングルコア:2926ポイント
- マルチコア:17860ポイント
- Ryzen 9 7945HX3D (55W+)
- シングルコア:2819ポイント
- マルチコア:16452ポイント
- Ryzen 7 7700X (105W)
- シングルコア:2912ポイント
- マルチコア:15273ポイント
この比較から、Ryzen AI Max+ 395のシングルコア性能はハイエンドデスクトッププロセッサーと肩を並べ、マルチコア性能ではそれらを上回っていることがわかります。ノートPC向けAPUとして、この性能は驚異的と言えるでしょう。
Strix Halo APUの革新的な特徴
Ryzen AI Max+ 395が属する「Strix Halo」シリーズは、Zen 5アーキテクチャを基盤としていますが、そのスペックや統合グラフィックス(iGPU)は「Strix Point」とは大きく異なります。
- コア数とスレッド数の増加
Strix PointのフラッグシップAPUであるRyzen AI 9 HX 370/375は最大12コア24スレッドですが、Strix Haloでは最大16コア32スレッドを実現しています。 - 強化された統合グラフィックス
Strix Pointが最大12のコンピュートユニット(CU)を備えるのに対し、Strix Haloは40 CUを搭載。これにより、Radeon 8060Sは従来のRadeon 880Mや890Mを凌駕し、RX 7600や同等のディスクリートGPUに匹敵する性能を持つと予想されます。
ノートPCの新たな可能性を切り開く
高性能なCPUと強力なiGPUを組み合わせたStrix Halo APUの登場により、ノートPC市場には大きな変革がもたらされる可能性があります。
- ディスクリートGPU不要の高性能ノートPC
強力な統合グラフィックスにより、エントリーレベルのゲーミングからクリエイティブな作業まで、ディスクリートGPUなしでも快適にこなせるノートPCが登場するかもしれません。 - 消費電力と熱設計の最適化
統合型のメリットとして、消費電力の削減や熱設計の簡素化が期待できます。これにより、バッテリー駆動時間の延長や薄型軽量化が可能となります。 - 価格競争力の強化
ディスクリートGPUを省くことで、製造コストの削減が可能となり、ユーザーにとって手頃な価格で高性能なノートPCが提供される可能性があります。
まとめ
AMDのRyzen AI Max+ 395 “Strix Halo”は、ノートPC向けAPUとしては異例の性能を示しています。Geekbenchでのベンチマーク結果から、その高いシングルコア・マルチコア性能と強力な統合グラフィックスが明らかになりました。これは、従来のノートPCの限界を超える可能性を秘めており、今後の市場動向に大きな影響を与えるでしょう。
AMDは2025年のCESでさらなる情報を公開すると予想されており、この新世代APUが実際の製品として登場する日が待ち遠しい限りです。ノートPCの未来を切り開く「Strix Halo」シリーズの続報に期待しましょう。