Legion Go Lite コンパクトながらパワフルな7インチモデルが登場か
Lenovoが人気のゲーミングハンドヘルドPC「Legion Go」シリーズの新モデルについて、興味深い情報を公開しました。この新型モデルは、現行の8.8インチスクリーンから7インチへとサイズダウンし、より携帯性に優れた「Legion Go Lite」として登場する可能性が高まっています。
Legion Go Liteの特徴:小型化と性能向上の両立
新しいLegion Goモデルには、次のような特徴が予想されています。
- 7インチディスプレイ: 現行モデルの8.8インチから小型化
- デュアルファン冷却: 現行の単一ファンから2基へ増強
- HDMI出力: 新たに追加される見込み
これらの変更により、携帯性と冷却性能の向上、さらに外部ディスプレイへの接続が容易になると期待されています。
市場競争の激化:ASUSやMSIに対抗
ゲーミングハンドヘルドPC市場は急速に拡大しており、競合他社も新モデルを続々と発表しています。
- ASUS:ROG Ally Xを7月24日に発売
- MSI:Lunar Lake搭載のClawをCOMPUTEX TAIPEI 2024で公開
Lenovoは、これら競合製品に対抗するべく、新型Legion Goの開発を進めているものと見られます。
仕様 | Lenovo Legion Go | Lenovo Legion Go Lite | ASUS ROG Ally X | ASUS ROG Ally 2023 | Valve Steam Deck OLED |
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アーキテクチャ | AMD Zen4 & RDNA3 | AMD Zen4 & RDNA3 | AMD Zen4 & RDNA3 | AMD Zen4 & RDNA3 | AMD Zen2 & RDNA2 |
APU | Ryzen Z1 Extreme | Ryzen Z1 (?) | Ryzen Z1 Extreme | Ryzen Z1 Extreme or Ryzen Z1 | AMD Sephiroth (6nm) |
コア/スレッド | 8C/16T 最大5.1 GHz | 6C/12T 最大4.9 GHz | 8C/16T 最大5.1 GHz | 8C/16T 最大5.1 GHz or 6C/12T 最大4.9 GHz | 4C/8T 最大3.5 GHz |
GPU | AMD iGPU 12CU @ 2.7 GHz(Z1E) | AMD iGPU (?) 4CU @ 2.5 GHz(Z1) | AMD iGPU 12CU @ 2.7 GHz | AMD iGPU 12CU @ 2.7 GHz(Z1E) or 4CU @ 2.5 GHz(Z1) | AMD iGPU 8CU @ 1.6 GHz |
外部GPU | USB4 | USB4 | USB4 + ROG XG Mobile(最大RTX 4090) | USB4 | 非公式 |
メモリ容量 | 16GB LPDDR5X-7500 | 不明 | 24GB LPDDR5X-7500 | 16GB LPDDR5-6400 | 16GB LPDDR5-6400 |
ストレージ容量 | 1TB/512GB | 不明 | 1TB | 512GB | 512GB/1TB |
ストレージタイプ | M.2 NVMe 2242 SSD PCIe 4×4 | 不明 | M.2 NVMe 2280 SSD PCIe 4×4 | M.2 NVMe 2230 SSD PCIe 4×4 | M.2 NVMe 2230 SSD PCIe 3×4 |
ディスプレイ | 8.8″ 2560×1600 IPS, 144Hz, 500 nits | 7″ | 7″ 1920×1080, 120Hz, 500 nits, 7ms, VRR | 7″ 1920×1080, 120Hz, 500 nits, 7ms, VRR | 7.4″ 1200×800, 90Hz |
接続 | Wi-Fi 6E, BT 5.2 | 不明 | Wi-Fi 6E, BT 5.2 | Wi-Fi 6E, BT 5.2 | Wi-Fi 6E, BT 5.3 |
バッテリー | 49.2 Wh, 900 mAh | 不明 | 80 Wh | 40 Wh | 50 Wh |
重量 | 854g | 不明 | 678g | 608g | 640g |
サイズ(L×W×H) | 29.9 × 13.1 × 4.1 cm | 不明 | 28.0 × 11.4 × 3.7 cm | 28.0 × 11.7 × 3.2 cm | 29.8 × 11.7 × 4.9 cm |
OS | Windows 11 | Windows 11 | Windows 11 | Windows 11 | Steam OS/Win 11 |
実売価格 | ¥112,350(Z1E+1TB), ¥104,850(Z1E+512GB) | 不明 | 不明 | ¥104,850(Z1E), ¥89,850(Z1) | ¥97,350(1TB), ¥82,350(512GB) |
発売日 | 2023年10月 | 2024年 | 2024年7月 | 2023年6月(Z1E), 2023年9月(Z1) | 2023年11月 |
ソフトウェア面での課題
ハードウェアの進化に加え、Lenovoにはソフトウェア面での改善も求められています。ユーザーコミュニティからは、「新機能の導入に積極さが感じられない」という不満の声が上がっていますが良い点もあります。競合に比べてAMD公式ドライバーの改造やインストールが比較的簡単だということです。統合グラフィックス用の特別なパフォーマンスモードを備えたAMD Fluid Motion Frames 2(まだベータ版)などの機能でさえ、Legion Goの一部のユーザーによってすでにテストされています。
今後の展望
現時点では、LenovoもASUSも、AMD Strix Pointベースのハンドヘルドデバイスの計画を公式に発表していません。業界では、より高性能なグラフィックスを搭載するとされるStrix Haloの登場を待っているか、AMDがRyzen Z2シリーズの仕様を最終調整中であるため計画の発表ができない状況にあるのかもしれません。
まとめ:Legion Goの進化と市場の動向
Lenovoの新型Legion Goは、コンパクトな7インチモデルとして登場する可能性が高まっています。デュアルファン冷却やHDMI出力など、ユーザーニーズに応える新機能の搭載が期待されます。
ゲーミングハンドヘルドPC市場は急速に発展しており、各メーカーが独自の特徴を持つ製品を展開しています。Lenovoの新型Legion Goが、この競争の中でどのようなポジションを確立するか、今後の展開が注目されます。
ハードウェアの進化だけでなく、ソフトウェアサポートの充実も重要な課題となっています。Lenovoが両面でバランスの取れた改善を行い、ユーザー満足度を高められるかが、今後の成功を左右する鍵となるでしょう。