格安SIMの世界に新しい潮流が訪れています。従来、主要な格安SIMプランは20GBで月額3,000円前後が主流でしたが、最近では30GBで同様の価格帯を提供するプランが増えてきました。この動きに乗り出したのが、LINEMOやahamo、povoなどの大手キャリア系の格安SIMブランドです。
LINEMOが30GB・2,970円に増量、契約翌月から適用
ソフトバンクのオンライン専用プラン「LINEMO」では、11月1日から「LINEMOベストプランV」のデータ通信容量を20GBから30GBに拡大します。料金は従来通り2,970円で据え置かれ、契約翌月からこの条件が適用されます。さらに、5分間の無料通話も付帯するなど、利用者にとって大変お得なプランとなっています。
ドコモ、KDDIも30GB・3,000円前後で対抗
LINEMOの動きに呼応するように、ドコモとKDDIも同様の施策を打ち出しています。ドコモの「ahamo」は10月から料金据え置きで20GBから30GBにデータ容量を拡大。一方、KDDIはUQ mobileで33GBの新プラン「コミコミプラン+」を3,278円で提供します。また、povo 2.0でも割引適用で30GBが月額2,200円となるキャンペーンを実施中です。
ワイモバイルも30GB・3,000円以下を強化
ソフトバンクの別ブランド「ワイモバイル」でも、11月1日から「データ増量オプション」のデータ容量を5GBから10GBに改定します。これにより、「シンプル2 M」(データ容量20GB)と組み合わせ、各種割引適用で月額2,178円〜2,728円で30GBを利用できるようになります。ワイモバイルにおいても、30GB・3,000円以下の価格帯が強化されています。
プラン比較表
キャリア | プラン名 | データ容量 | 月額料金 | 通話 | 特記事項 |
---|---|---|---|---|---|
ソフトバンク(LINEMO) | LINEMOベストプランV | 30GB | 2,970円 | 5分無料 | 従来の20GBから増量 |
ドコモ | ahamo | 30GB | 2,970円 | 5分無料 | 10月1日から開始 |
au(UQ mobile) | コミコミプラン+ | 33GB | 3,278円 | 無制限 | 11月12日から開始 |
au(povo 2.0) | データ追加360GB(365日間、月平均30GB相当) | 30GB/月相当 | 2,200円 | – | 年間契約、実質価格 |
ソフトバンク(ワイモバイル) | シンプル2 M/L + データ増量オプション | 30GB | 2,178円(最初7ヶ月) 2,728円(8ヶ月目以降) | – | 11月1日から開始、割引適用後の価格 |
楽天モバイル | Rakuten最強プラン | 30GB | 3,058円 | Rakuten Linkで無料 | 個人向けプラン。Rakuten Linkアプリで24時間かけ放題、余ったデータは翌月に繰越可能。 |
まとめ
大手キャリア系の格安SIMブランドを中心に、30GBで月額3,000円前後のプランが新たなスタンダードになりつつあります。この動きは、データ通信量の増加に対応しつつ、手頃な価格で大容量プランを提供しようとする各社の戦略の表れでしょう。利用者にとっては、より多くのデータ容量を安価で利用できる選択肢が増えることになり、歓迎すべき変化と言えます。今後もこの潮流が続き、格安SIMの競争がさらに激化することが予想されます。