今回は、気になるパソコン マイクロソフト Surface Pro 7 を、たまたま手に取ることが出来ましたので、使用した感想とパフォーマンスの検証レビューを記事にしました。
Surface Pro(第11世代)の最新記事は下から
まずは発表イベントでの印象から。
マイクロソフトの最新の Surface 製品群の発表イベントでの Surface Pro 7 は全く推しが有りませんでした。
クアルコムと共同開発した ARM 系チップセットを搭載する Surface Pro X や 15インチ版が出た Surface Laptop 3 に比べ、前製品から大きく変わったところや、追加されたものがなかったのが原因ではないかと感じました。
マイクロソフト Surface Pro 7 はその前モデル Surface Pro 6 と比べデザインや機能が大幅に変更されたところがなく、細かなアップデートに留まっています。
マイクロソフトはやっとと言うべきか? USB Type-C ポートを搭載しましたが、残念なことに Thunderbolt 3 に対応した高速版ではありません。
最新の第10世代 Intel CPU は Surface Pro 7 のパフォーマンスを大幅に向上させますが、バッテリー駆動時間を短くしています。
Surface Pro 7 は、デザインに優れ、美しいディスプレイ表示、快適なキーボードのおかげで、今でも最高の 2-in-1 ノートパソコンの一つですが、この最新ガジェットは、2つの小さな進歩と1つの大きな後退を伴うモデルチェンジを行った、悩ましい新製品といえます。
構成オプション
基本モデルの Surface Pro 7 は、価格 109,780円(税込) で Intel Core i3 CPU 4GBメモリ 128GB SSD Microsoft Office Home & Business 2019 バンドル版の構成です。
マイクロソフトは、Surface Pro 7 の Surface Pro Signature タイプ カバー 21,340円(税込) とSurface ペン 12,980円(税込)を別々に販売しているため、Surface Pro 7 を 本来の売りである 2-in-1 で使用するためには、少なくとも 131,120円(税込)、その能力をフルに活かすため、ペンを追加した場合には、144,100円(税込) を費やすことになります。
購入資金に余裕がある場合は、価格 131,780円(税込) Intel Core i5 CPU、8GBメモリ、128GB SSD を搭載したモデルの購入をお勧めします。
キーボードを追加すると 153,120円(税込)、 ペンを追加で 166,100円(税込) になります。
今回のレビュー機は、価格153,780円(税込) Intel Core i5-1035G5 CPU 8GBメモリ 256GB SSD が搭載されているモデルです。(残念ながら、マイクロソフトは 128GB と 256GB の SSD に 22,000円 と大きな価格差を設けています。)
レビュー機には Surface Pro Signature タイプ カバー 21,340円(税込) と Surface ペン 12,980円(税込)も付属していました。
合わせて価格は188,100円(税込)になります。
マイクロソフトでは、16GBメモリ を搭載した同じモデルを本体のみで 193,380円(税込) で販売しています。
より高性能なモデルを希望する場合、価格 204,380円(税込) Core i7 CPU 16GBメモリ 256GB SSD モデルか、価格 247,280円(税込) 512GB SSD モデル、価格 295,680円(税込) 1TB SSD モデルを選択できます。
デザイン
マイクロソフト Surface Pro 7 のデザインは前モデルから、ほぼ変更はありません。
Surface Pro のデザインは初代モデルから秀逸で、文句のつけようがなかったのですが、幅のあるベゼルなど、さすがに少しだけ古さを感じる部分もあります。
次のモデルでは、ベゼルレスデザインの採用など、大胆な変更が必要かもしれません。
本体色は2種類
本体色は、ブラック(ツヤ消し)とプラチナ(光沢)の2種類です。
少し寂しい展開ですが、タイプカバーやペンは4色展開ですので、組み合わせると個性的なカラーになります。
今後の本体追加カラーにも少し期待しておきましょう。
Surface Pro 6 と同じシンプルな外観
マイクロソフト Surface Pro 7は、Surface Pro 6 と同じシンプルでミニマルな外観デザインとなっており、違いは Mini DisplayPort から変更された側面の USB Type-C ポート 程度になっています。
キックスタンドは素晴らしいギミックだが使用場所を選ぶ
後部に付いているキックスタンドは光沢のあるマイクロソフトのロゴが付いた薄いマグネシウムの板です。
そのキックスタンドは165度に広がり、Surface Pro 7 を ラップトップモード または スタジオモードに変更できます。
本体と接合されている可動部分は動きは滑らかでありながら、本体をしっかり支えられるように、丈夫な作りとなっています。
このキックスタンドというギミックは、タブレットをノートパソコンに変えるための優れたソリューションですが、マイクロソフトが本気でタブレットとクラムシェル型の代替を目指して、オールマイティな製品に育てたいと考えているなら、よりエレガントなメカニズムを考案することが必要です。
まず、ノートパソコンとして使う場合、キックスタンドを手で調整する必要があります、これはクラムシェル型ノートパソコンの蓋を持ち上げるほど簡単ではなく、置く場所も平らな場所を選ばなければなりません。
膝の上でキックスタンドを使用すると、Surface Pro 7 は安定感に不安を覚え、膝からズリ落ちないよう気を使わされます。
結局、タイプカバーを外し、タブレットモード又はスタジオモードで使用することになります。
ノートパソコンモードで使用しても、とてもコンパクトな Surface Pro 7 ですが、入力デバイスとして本気で使用したいと思うなら、Surface Pro 7 の幅と同じ程度の小さなテーブルが必要になり、キックスタンドの採用が、そのコンパクトさをスポイルしている印象です。
膝の上で長時間のキーボード入力が出来ないのは大きな欠点と言えます。
ベゼルは相変わら太く少し古さを感じる
マイクロソフトは Surface Pro 7 のベゼルを細くする。いわゆるベゼルレスデザインにはしませんでした。
最近のスマートフォンではベゼルレスデザインが当たり前になっていますが、タブレットにもそのトレンドはやってきています。
洗練された Surface Pro X と共に Surface Pro 7 を並べてみると、やはり少し古く感じます。
ライバルより厚く重い
マイクロソフト Surface Pro 7 は、デザインだけでなくサイズも Surface Pro 6 と同じです。
厚さ 8.5mm、775g(タイプカバーを取り付けた状態で1,080g)、タブレットカテゴリとして見た場合のライバル、 Apple iPad Pro 12.9インチ 5.9mm 631g、Surface Pro X 7.3mm 774g、と比べると厚く重くなっています。
入出力ポート
マイクロソフト Surface Pro 7 には Mini DisplayPort の代わりに USB Type-C ポート が搭載されました。
USB Type-C を搭載
これは Thunderbolt 3 では無く、その点少し残念な感じです。
USB-PD 充電の対応は非公認ですが、試したところ対応しているようです。
非公認での対応とはいえ、モバイル端末として使い勝手が向上しますので素晴らしいことです。
マイクロソフトが、Surface Pro 7 に、この最新のポートを搭載してきたことはマイナーチェンジとは言え、力を入れている証拠であり、次モデルへの布石と見て良いでしょう。
前モデルと同じレガシーポートを引き続き搭載
正面向かって右側上からに USB Type-C 、USB 3.1 TypeA 、Surface Connect(マグネット接続充電)ポートがあります。
左側にはヘッドフォンジャックがあり、microSDカードスロットは Surface Pro 7 のキックスタンドの後ろに隠れています。
ただし、Mini DisplayPort は USB Type-C Thunderbolt 3 非搭載へと変更になっていますので、外部モニターへ接続する際には別途アダプターが必要です。
※Surface USB-C – ディスプレイ アダプターのセットアップ
いずれかの Surface USB-C – ディスプレイ アダプターを外部モニターまたはテレビに接続して大きな画面に内容を表示します。必要なものは以下のとおりです。
Surface USB-C – ディスプレイ アダプター。これには、次のうちのいずれかを使用できます。
Surface USB-C – DisplayPort アダプター
Surface USB-C – HDMI アダプター
Surface USB-C – VGA アダプター
USB-C ポートを備えた Surface デバイス。
外部ディスプレイとビデオ ケーブル。必要なビデオ ケーブルと Surface アダプターは、外部ディスプレイのビデオ ポートの種類によって異なります。たとえば、外部ディスプレイに DisplayPort がある場合は、DisplayPort ビデオ ケーブルと Surface USB-C – DisplayPort アダプターが必要になります。
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4344942/set-up-a-surface-usb-c-to-display-adapter
ディスプレイ
マイクロソフト Surface Pro 7 液晶パネルは一見した最初の印象は、高精細、高輝度でとても鮮やかに感じられます。
Surface Pro 7 のディスプレイ仕様
- サイズ: 12.3インチPixelSense™ (高精細という意味のようです)
- 解像度: 2736 x 1824 (267 PPI)
- 縦横比: 3:2
- タッチ: 10 点マルチタッチ
- パネル: グレア(光沢)液晶パネル
- メーカー: LG製
- 型番: LGD MP0 2 LP123WQ112604
- 方式: IPS
※Lenovo ThinkPad X1 Tablet 2018 と同じ液晶パネルです。
ディスプレイは高精細、高輝度でとても鮮やか
性能を体感するべく、液晶ディスプレイには酷なカーアクション映画を鑑賞しました。
今回はヴィン・ディーゼル主演、ワイルド・スピード SKY MISSION です。
プリムス・ロードランナー 1970年式 で、宿敵 ジェイソン・ステイサムの駆る マセラティ・ギブリ 2014年式 と勝負し正面衝突するシーンは、夜間で暗いシーンですが、高精細パネルの解像度が高いため、車両の破片が飛び散っているのが、臨場感を伴い確認でき、映画鑑賞にも耐えうる素晴らしいパネルだと感じました。
また、WEBサイトを閲覧する場合は、背景で多く使われているホワイトの出力が気になるものですが、他のタブレットに比べ鮮明なホワイトの表示がなされており、好感が持てるパネルだと感じました。
Surface Pro 7 で動画もWEBサイトのホワイトも鮮やかに表示されるのには訳があります。
鮮やかなのは Display P3 相当だから
マイクロソフト Surface Pro 7 はカラープロファイルとして “エンハンス” と “sRGB” いう設定を設けており、エンハンスが標準設定となっているからです。
このエンハンス設定は Display P3 相当の色域をカバーするカラープロファイルでコントラストが高く、色がとても鮮やかで、映画鑑賞用にピッタリのカラープロファイルなのが特徴です。
※sRBGとDisplay P3
Display P3、DCI-P3 または DCI/P3は、アメリカ映画業界のデジタル映画上映用のRGBカラープロファイルであり、sRGB よりも25%広い色域をカバーし、sRGB を超える色彩の豊かさを実現するために生み出されたテクノロジーです。アップルも “ワイドカラー” や “P3カラー” と名付け、各 Apple 社製モバイルデバイスのOS、”iOS 10″以降で標準カラープロファイルとして使用されています。
タッチスクリーンは反応速度が素早く気持ち良い
マイクロソフト Surface Pro 7 をタブレットとしてだけで使用するのも、良い選択かもしれません。
タッチスクリーンは反応速度が素早く気持ちの良い使い心地をオーナーに提供してくれます。
指とオプションの Surfaceペン を使用してのネットサーフィンで、引っかかりやタップミスはありませんでした。
ワードやエクセルを日常的に使用しない場合、タイプカバーキーボードやマウスを購入しなくても不自由を感じる事は無いかもしれません。
sRGBカバー率は低い
マイクロソフト Surface Pro 7 のディスプレイはsRGBカバー率は97.2%です。
実際に目にする表示は色鮮やかで、破綻のない表現ができるディスプレイと感じていましたから、測定したカバー率の低さに正直驚きました。
競合デバイスには、12.9インチiPad Pro(128.4%)やXPS 13 2-in-1(113%)など、より鮮やかなパネルがあります。
Surface Pro 6のディスプレイ(136%)と平均的なプレミアムラップトップ(130%)でさえ、より広い範囲の色を提供します。
明るいパネル
395nitのパネルの並外れた明るさが、色をとてもポップなものにしているのかもしれません。
それでも、Surface Pro 6(408nit)、Apple iPad Pro(484 nit)、XPS 13 2-in-1(516 nit)の画面はさらに明るくなります。前向きな点として、Surface Pro 7のパネルはカテゴリ平均(347 nits)よりも明るいです。
オーディオ
マイクロソフト Surface Pro 7 のデュアルフロントファイアリングスピーカーは、Dolby® Audio™ Premium 搭載 1.6W と出力は小さいですが、6畳程度の大きさの部屋であれば、歪みのない鮮明な音響で、日常的に音楽鑑賞に使用できます。
なかなか良い音
米津玄師の “パプリカ”は、聞く人が優しい情景を思い浮かべる、リズミカルな楽曲です。
米津玄師の声は鮮明に響き、打楽器の高音は澄んだ音色で、なかなか良いスピーカーだと感じました。
想像通り出力が小さいため、迫力ある低音は期待するのは酷でしょうが、 “パプリカ” のような楽曲であれば十分な臨場感を感じられます。
もし低音のパンチが効いた楽曲を鑑賞したいのであれば、ノイズキャンセルヘッドフォンの購入が必須です。
キーボードとタッチパッド
マイクロソフト Surface Pro 7 にはキーボードとタッチパッド(マイクロソフトではトラックパッドと表記していますが、ココでは一般的な呼称であるタッチパッドを使用します)は付属していません。
Signature Surface タイプカバー
ノートPCモードでキーボードとタッチパッドを使いたい場合、アクセサリという扱いの Signature Surface タイプカバー の別途購入が必要です。
マイクロソフトは前モデルの Surface Pro 用の優れた(ただし高価な)Signature Surface タイプカバー キーボードに大きな変更を加えず、新たに Surface Pro 7 用を用意しました。
このキーボードはタブレット用の取り外し可能なキーボードでは最高の製品の一つであると確信しています。
打ちやすいキーボード
タイプカバーのバックライト付きキーは大きく、間隔が広く、その薄さからは想像出来ないほどストロークがあるように感じます。
タイプカバーには、通常版 16,940円(税込)と、高級版 21,340円の手のひらを置くための場所(リストレスト、パームレスト)に温かく柔らかい Alcantara 生地を使ったものが選べます。
私にとってはキーのクリック感と反発がちょうど良く、長時間の入力も苦になりません。
ポピーレッドバージョンは他社のデバイスには無いカラーであり、落ち着いた個性的なカラーだと感じます。
私はこの色の大ファンであり、新しいアイスブルーカラーも実際に目にするのが楽しみです。
タイプカバーは脱着式となっていますので、脱落が心配かもしれませんが、日常使いではまず脱落することは有りません。
Surface Pro 7 本体の底面に強力な磁石で固定され、収まりもしっかりしています。
滑らかで反応が素早いタッチパッド
タイプカバーのタッチパッドはガラス製で反応はすこぶる良好です。
Surface Pro 7 が iPad Pro に比べ優位な箇所ですね。
約10cm✕5cm のタッチパッドの滑らかで柔らかい手触りは、指の動きの検知も問題なくピンチトゥズーム や2 本指スクロール などの Windows 10ジェスチャ の動作に問題はありませんでした。
スタイラスペン
Surface Pro 7 用のスタイラスペンはアクセサリとして Surfaceペン が用意されています。
Surfaceペン
マイクロソフトは、Surfaceペン に 12,980円(税込) の値付けをしています。
少し高価と感じるかもしれませんが、手書きメモをとったり、絵を描いたり、ビデオや写真編集を行う必要がある場合は、購入をお勧めします。
私がテストしたスタイラスペンの中で、Surfaceペン は最高のもので、作業がはかどること間違いなく、大きく時間の節約に貢献します。
作業効率を考慮するとコスパは非常に高いと言えます。
Surfaceペン に搭載されている機能には、4,096段階の圧力感度、シェーディング用角度調整、Surface Pro 7 の側面マグネットによる取り付け、およびトップに取り付けられた消しゴムが含まれています。
Surfaceペン はかなり太く、この太さが非常に持ちやすい要因になっています。
また、詳細なイラストを描いてみましたが、引っ掛かりや遅れ(ラグ)は感じられませんでした。
マイクロソフトはアルミニウム合金のボディにメタリックな4色カラーを用意しています。
Surface ペン で唯一の欠点と言えるのは、電源であり、充電テクノロジーが進歩した昨今に有って、未だ単6(AAAA)乾電池を使用しなければならず交換が必要なことです。
Apple Pencil のように最新のワイヤレス充電テクノロジーの搭載を切望します。
パフォーマンス
いくつかの小さな変更を除けば、Surface Pro 7 は、基本的に CPU を第10世代の Intel Core にアップデートした Surface Pro 6 と言えます。
最新のCPUを搭載
今回使用した Surface Pro 7 は インテルCPU Core i5-1035G4、メモリ 8GB、ストレージ PCIe SSD 256GB の仕様です。
搭載されている CPU は14nmの Comet Lake ではなく、最新の10nm Ice Lake です。
この最新のCPUファミリはインテルの理解しづらいプロセッサ命名の法則から、どのCPUがより高性能を発揮するのかについては、各CPUのベンチマーク検証が必要であり、ネーミングからは性能がハッキリわからない状態です。
今回 Surface Pro 7 は Google Chrome のタブを20個開き、4つの1080pビデオをストリーミングしても、再生に遅れや乱れは認められませんでした。
Surface Pro 7 は Geekbench 4.1 の総合パフォーマンステストでスコア17,225、iPad Pro A12XBionic のスコア17,995をわずかに下回りました。
期待どおり、Surface Pro 7 は Surface Pro 6 Core i5-8250U スコア13,761 よりも約30%程度高速です。
ちなみに同じCPUファミリで、より高性能な Core i7を搭載する XPS 13 2-in-1 Core i7-1065G7 のスコアは18,684です。
SSDはPCIe 3.0 x4だが遅い
マイクロソフトは、Surface製品でより高速な SSD を使用する必要があります。
Surface Pro 7 に搭載されている SSD は PCIe 3.0 x4 接続の 256GB SSD です。
ベンチマークソフトの計測結果は PCIe 3.0 x2 相当で、高速ですが同一規格のSSDに比べるとスコアは振るいません。
実際に作業をさせて計測してみても、PCIe 3.0 x4 SSD として非常に低速であると感じます。
例えば 4.97GB の動画ファイルを複製するのに約20秒を要し、転送速度は毎秒、約 248Mbps となっています。
これは、Surface Pro 6 の低速な SSD 204Mbps よりもわずかに速いだけで、XPS 13 2-in-1 462 Mbps とカテゴリ平均 500Mbps を大きく下回っています。
最新のCPUは性能を発揮できていない?
残念ながら、新しい第10世代CPUで他のベンチマークテストを実行するのに苦労しました。
Surface Pro 7 で4K動画を1080p解像度に変換する作業を、何度か行いましたが、最速23分、最遅40分とばらつきが大きくなっています。
XPS 13 2-in-1でも同じく一貫性のない結果が見られます。
Surface Pro 6 ではこのようなばらつきは見れれなかったことを考慮すると、勝手な推測ですが、最新の Ice Lake CPU または、その専用チップセットに原因があるように思えます。
BIOSのアップデートを待って、いずれ再テストを行いたいと考えています。
同一テストのカテゴリ平均22分36秒です。
Surface Pro 6 は23分22秒となっています。
グラフィックス
インテルによれば Ice Lake CPU に統合された Iris Plus GPU は、第8世代よりも高性能とされています。
CPU に統合された Iris Plus の性能は?
実際にベンチマークを計測した結果、10%程度の性能アップが認められました。
しかし、Surface Pro 7 は、グラフィックパフォーマンスのテストの 3DMark Ice Storm Unlimited は実行不可でした。
Ice Lake CPU を搭載した XPS 13 2-in-1 でも、このテストの実行に問題があったため、CPU 又は その専用チップセットとの互換性の問題があるようです。
関連:ライバルを比較
ゲームのベンチマークを計測を行いましたが、少し残念な印象です。
ライトゲームのドラゴンクエストX のベンチマークでは、最高品質 スコア5,500程度で快適でした。
FF14 漆黒のヴィランズ のベンチマークでは、最高品質 スコア760程度 動作困難、標準品質 スコア1332程度となり設定変更して、なんとか動くがプレイには無理があります。
グラフィック性能は不満が残る結果となりました。
Surface Pro 7 に搭載されている Ice Lake CPU は最新だけあり、動画変換テストでも感じましたが、未だ BIOS設定 が煮詰まっていないようです。
充電
マイクロソフト Surface Pro 7 には 専用の Surface Connect 充電器 65W が付属します。
付属するSurface Connect充電器は65W高速充電に対応?
付属する Surface Connect充電器 65W仕様で受電したところ、1時間で80%程度を充電することができました、高速充電がサポートされているようですが、マイクロソフトの “Surface の高速充電” ページには Surface Pro 7 は掲載れていませんでした。
※Surface の高速充電
適用対象: Surface Laptop 3 – 13 inchSurface Laptop 3 – 15 inchSurface Pro X高速充電では、バッテリーを約 1 時間で最大 80% 充電することができます。
高速充電を使うには、主に次の 2 つの条件を満たしている必要があります。
Surface デバイスに付属する Microsoft Surface 65W 電源、または 60W 以上の USB Type-C 充電器に十分な電力が供給される。
充電時の温度範囲が 25C (77F) ~ 35C (95F) である。
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4521747/surface-fast-charging
実際に Surface Pro 7 で 高速充電が対応されていますので、充電時間が短縮され、外出先でより多くの時間使用できるのは嬉しいことです。
単純計算では、満充電時で10時間使用できますので、1時間充電すれば8時間程度は使用できる計算になります。
実際の稼働時間は20%減の6時間半程度と推測しますが、後ほど検証してみたいと思います。
USB Type-C USB-PD充電
18W | ○ |
30W | ○ |
45W | ○ |
60W | ○ |
※マイクロソフトでは動作確認を行なっていないため Surface Connect からの充電を推奨しています。自己責任での使用となります。
バッテリー駆動時間
結論から言えば、かなり残念な結果です。
バッテリー駆動時間は短い
マイクロソフト Surface Pro 7 は、バッテリーテストで7時間50分程度の駆動時間でした。
150nitの明るさ、Wi-Fi接続、Webサーフィンでの駆動時間です。
これは、Surface Pro 6 の9時間20分より約1時間.30分短く、iPad Pro の13時間14分、XPS 13 2-in-1 の10:55分よりも、遥かに劣る結果です。
Surface Pro 7 は、カテゴリの平均である8時間15分にも届きませんでした。
関連:長時間バッテリー駆動できるノートパソコン5選
カメラ
Surface Pro 7 は背面と正面にカメラを搭載している Windows10 デバイスです。
正面カメラ
マイクロソフト Surface Pro 7 の正面にある5メガピクセルのカメラは、ノイズの少なく鮮明です。
薄暗い部屋で自撮りをして確認してみましたが、髪の毛の一本一本がハッキリ撮影されており、優秀だと感じました。
色バランス、ホワイトバランスや露出も良好で、LEDライト下での肌の質感、シャツの色、そのLEDライトでさえ、適切な露出で撮影されました。
背面カメラ
マイクロソフト Surface Pro 7 の背面にある8メガピクセルカメラは高性能ですが、撮影にコツが必要です。
明るい場所で野外撮影した花の画像では、淡いピンクを正確に撮影できましたが、同じ構図での少し暗い場所では、正確な露出が出来ないようで、花の背景の影になった白い壁は、黄色味がかった色合いになってしまいました。
ハイライトは飛び気味、シャドウは潰れ気味になり、コントラストと露出の問題を抱えているように感じます。
Windows Hello
正面カメラは 、顔認識を使用したWindows Helloログインをサポートしてい ます。
セットアップは非常に簡単です。
反応は素早く、顔をフレーム内に置いて数秒待つだけでログインできます。
ソフトウェアと保証
マイクロソフトは 一般に販売されている Windows 10 Home にまだ含まれていない、専用ソフトウェアを Surface Pro 7 用に追加はしませんでした。
Windows10 については今まで使用しているものと違いは有りません。
Microsoft Office を標準バンドル
日本国内向けの Surface Pro 7 では、Surface Pro 6 に引き続き、Microsoft Office Home & Business 2019 が標準インストールされており、Office が無いものは販売されていません。
選択肢が無いのはとても残念なことです。
Surface Pro 7 を購入するすべてのユーザーが Office を必要とするとは思えません。
海外版 Surface Pro 7 には Office はインストされておらず、オプションとして Office 365 Solo が選択でき、その分かどうかは定かでは有りませんが、日本向けの Surface Pro 7 より安価です。
この点、日本マイクロソフトには改めていただきたい点です。
保証
マイクロソフト Surface Pro 7 本体には1年間のハードウェア保証が適用されます。
また、Microsoft Store で購入した場合、落下や水濡れなどのアクシデントによる故障にも対応する延長保証プログラム Microsoft Complete for Surface Pro (偶発的な損傷に対する保証付き) が用意されています。
まとめ
マイクロソフト Surface Pro 7 は、タブレットの携帯性とノートパソコンの利便性、処理能力の高さを望む人々にとっては最高の選択肢です。
しかし、Surface Pro 7 は前モデル Surface Pro 6 の単なるアップデート版です。
改良され、パフォーマンスも向上していますが、代わり映えがしないのです。
また、USB Type-C と インテル 第10世代CPU のために バッテリー駆動時間は1.5時間程度短くなっていますし、ディスプレイの表示品質やタッチの感覚もほぼ同じです。
Surface Pro 6 から買い換えるか絶対的な理由はありません。
Apple 12.9インチ iPad Pro は、Surface Pro 7と同程度のパフォーマンスですが、より薄く、軽く、長時間のバッテリー駆動が可能です。
また、 も引き続き販売が続けられていますの、バッテリ駆動時間とコスパを重視するのであれば Surface Pro 6 を購入するのも賢明な選択だと思います。
2019年10月現在、Surface Pro 7 は 2-in-1 カテゴリのトップ機種ですが、次世代機にはイノベーティブなモデルチェンジが必要でしょう。
Surface Pro 7 の購入前に
マイクロソフトの公式サイトでは仕様と最新の価格が確認できます。
販売店やネットショップでの購入前に必ずご確認にただくことをお勧めいたします。
各種ベンチマーク
技術仕様
ストレージ容量 | SSD (取り外し可能な ソリッド ステート デバイス) オプション: 128、256、または512GB |
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バッテリー駆動時間 | 通常のデバイス使用時間は最大 10.5 時間 |
グラフィックス | インテル® UHD グラフィックス (i3) Intel® Iris™ Plus グラフィックス(i5, i7) |
外部端子 | USB-C™ x 1 USB-A x 1 3.5 mm ヘッドフォン ジャック Surface Connect ポート x 1 Surface タイプ カバーポート microSDXC カード リーダー Surface Dial と互換性ありoff-screen interaction |
カメラ、ビデオ、およびオーディオ | Windows Hello 顔認証によるサインイン用カメラ (前面) 5.0MP フロント カメラ (1080p フル HD ビデオ) 8.0 MP のオートフォーカス機能付き背面カメラ (1080p Full HD ビデオに対応) デュアル マイク Dolby® Audio™ Premium 搭載 1.6W ステレオ スピーカー |
ワイヤレス機能 | Wi-Fi 6: 802.11ax 互換 Bluetooth 5.0 ワイヤレス テクノロジ |
外形 | ケース: 通気性のあるシグネチャー ユニボディ マグネシウム デザイン 色: プラチナ、マット ブラック ボタン:音量、電源 |
保証 | 1 年間のハードウェア保証 |
重量 (タイプ カバー含まず) | i3、i5: 775 g (1.70 ポンド) i7: 790 g (1.74 ポンド) |