AMDの次世代APU、Strix Halo “Ryzen AI Max”の詳細が明らかになりました。この強力なAPUは、HPのZBook Ultraモバイルワークステーションに搭載されており、Geekbenchのデータベースに登場しました。
リークで判明Strix Halo APUの性能
今回のリークで判明したStrix Halo APUは、12コア/24スレッド構成で、ベースクロックは3.2GHzとなっています。これは、現行のRyzen AI 9 HX 370プロセッサーと比較して、1.20GHz高速なベースクロックを実現しています。
AMDのStrix Haloシリーズは、同社の最強APUとして位置付けられており、現行の統合グラフィックスと比較して数倍の性能向上が期待されています。
Strix Haloの特徴
Geekbenchに登場したStrix Halo APUは、「AuthenticAMD Family 26 Model 112 Stepping 0」として識別されています。このチップは、Ryzen AI Max 390 SKUと思われ、12コア/24スレッド構成に加え、RDNA 3.5アーキテクチャーをベースとした40 CUのiGPUを搭載しています。
AIテストの結果では、Single Precisionで4733ポイント、Half Precisionで4944ポイント、Quantizedテストで13944ポイントを記録しました。これらのスコアは、50 TOPS NPUと80プラットフォームTOPSを特徴とするRyzen AI 9 HX 370をわずかに上回っています。
Strix Halo APUの期待される特徴
- Zen 5チップレットデザイン
- 最大16コア
- 64MBの共有L3キャッシュ
- 40 RDNA 3+ Compute Units
- iGPU用32MB MALLキャッシュ
- 256ビットLPDDR5X-8000メモリーコントローラー
- XDNA 2エンジン統合
- 最大60 AI TOPS
- 16 PCIe Gen4レーン
- 2024年下半期発売予定
- FP11プラットフォーム(55W-130W)
Strix Haloラインナップ
AMDは、Strix Haloシリーズとして複数のSKUを用意する予定です。現時点で判明しているラインナップは以下の通りです:
- Ryzen AI Max+ 395:16コア/32スレッド、40 CU、TDP 55-130W
- Ryzen AI Max 390:12コア/24スレッド、40 CU、TDP 55-130W
- Ryzen AI Max 385:8コア/16スレッド、32 CU、TDP 55-130W
Strix Haloの位置付け
Strix Halo APUは、ディスクリートGPUなしで集中的なワークロードやゲーミングを可能にする強力なソリューションとなります。これらのチップは、主にラップトップやワークステーションなどのエンサジアスト向けPCに搭載されることが予想されており、大容量のメモリと強力な構成が期待できます。
まとめ
AMDのStrix Halo “Ryzen AI Max” APUは、高性能な統合グラフィックスと強力なCPU性能を兼ね備えた次世代のプロセッサーとして注目を集めています。12コア/24スレッド構成と3.2GHzのベースクロックを持つこのAPUは、モバイルワークステーションやハイエンドノートPCなどで活躍することが期待されます。
2025年初頭に予定されているStrix Haloの発売に向けて、さらなる詳細や性能ベンチマークが明らかになることを期待しましょう。AMDの新たな挑戦が、PC市場にどのような影響を与えるか、今後の動向に注目です。